表装とは?
表装とは、和紙に書かれた書画作品を、紙や布で裏打ちし、さらに装飾を施して掛軸や額に仕立てる技術のことです
(表具とも呼ばれます)。作品を鑑賞しやすいように仕立てるだけではなく、保存の意味合いも兼ねています。表装を
行うことで作品の傷みや劣化を防ぎ、作品を綺麗な状態で長く保つことが出来ます。表装の代表的なものとして掛軸
が挙げられます。
また破損したり虫食いにあった書画や掛軸の修復も承っております。
掛軸・巻物・扁額(額装)・屏風・衝立・風呂敷など、お客様ご希望の表装や修復がございましたらぜひ一度ご相談さい。
掛軸表装の種類
ここでは表装の代表として掛軸表装のご紹介をいたします。
掛軸表装は大きく分けて「一般表装」と「仏表装」の2つに分けられます。

「一般表装」…一般的な書画(書、水墨画、日本画(厚塗りでないもの))を掛軸に表装したものです。
種類は三段表装、丸表装、輪補表装、明朝表装などがございます。
「仏表装」…西国三十三ヶ所、四国八十八ヶ所、仏系書作品などを掛軸に表装したものです。
種類は本仏事表装、簡略形の仏事丸表一文字廻し等がございます。
裂地の種類
裂地は仕立てる掛軸の様式によって、選ぶ種類も異なります。
アドバイザーと、作品に一番合う裂地を見本から選んでいただけます。

※これはほんの一例です。このほかにも多数種類を取りそろえておりますのでぜひご来店ください。
仕立ての種類
掛軸の仕立てには職人の手による「本仕立表装(三枚裏)」と機械による加工の「略式機械表装(二枚裏)」の
2種類があります。
両者は同じように見えて中身が全く違います。
本仕立表装は季節などによって変わる温度や湿度といった変化に強く、長期保存に向いております。
大切な美術品のために、ご利用いただきたい仕立てです。
桐箱
掛軸に合わせて桐箱もご用意しております。掛軸はそのままにしておりますと、わずかな水分や湿気で痛むことが
ございます。桐箱に入れて保存しておくと、桐箱が湿気から軸を守り、作品を長く美しく保ってくれます。ぜひご利用
ください。(桐箱は軸とは別料金になります。)
表装のご相談
「掛軸にしたい作品があるけれど掛軸の種類はどんなものがあるかわからない…」、「どの裂地を選んだらよいか分
からない」など、作品を掛軸にするにあたってお悩みがおありと思います。そんなお客様のために、当店では掛軸の
ご相談を承っております。
表装のアドバイサーと一緒に、作品の雰囲気や大きさによって作品に合う様式、裂地の種類を決めること
ができます。
是非一度、仕立てる作品をお持ちになってご来店くださいませ。
掛軸表装する際のご注意
掛軸表装をする上で、表装が不可能なもの・注意すべきものもございますのでご留意ください。
[掛軸に仕立てるのが不可能なもの]
・洋紙(カレンダー等)、ただし和紙の墨跡カレンダーは可能です。
・厚塗りの絵画(岩絵の具等を使用したもの)。
・刺繍
・中国製掛軸または裏打ちがしてある本紙。
・川俣絹等の極薄の絵絹に描いた書画の仕立替え。
以上の作品は仕立てると破損する恐れがありますので、できれば額装等にお願いいたします。
(額装のご案内もいたします)
[掛軸に仕立てる際にご指摘いただきたいもの]
・朱肉がスタンプインクの時。
・サインペン、マジックインク、筆ペン、墨汁等で描かれた作品。
・絵具、墨に適当適量の膠が使用されていない時。
(指先に水分を少し付け、書画の一部を少しこすってみて、指先に色が付くようであれば、散る可能性が大です。)
・本紙の傷みが激しく、著しくもろくなって折れたり裂けたりしているもの。
・ヒート紙で表装された掛軸を仕立て直す時。
以上のような作品は、注意しきれない不可抗力のトラブルもございます。
このような場合、誠に申し訳ありませんが、保証の責は負いかねますのご了承ください。
お申込み・お問い合わせ
表装は掛軸以外にも巻物・扁額(額装)・屏風・衝立・風呂敷など承っております。また修復も行っております。
お気軽にご相談くださいませ。
表装・裏打ち・色紙加工は実店舗でご来店でのサービスとなります。
WEBによるお申込みは受け付けておりませんのでご了承ください。
表装・裏打ちのご相談、お問い合わせはご来店、メールまたは電話・FAXにてお気軽にどうぞ。